気持ちは嬉しいって、日はあるよ。
僕だって、人の子だからね。

夢見る誰かのイマージュ『白馬の王子様』……
僕は君が、君たちが嫌いだよ。
その偉ぶる姿が誰かと似てるから尚更、嫌いだよ。


「なぁんてね」

それは好きか嫌いかで分けた場合の話。
誰が誰に似てようが、僕の大切な人と完全に同じ存在はどこにもいない。
みんな僕を甘やかしてくるから、つい、甘えてしまうけれど。
ぼくにだって、おもうところはあるからね。
口調が幼稚になるのは、甘えまくってる証拠みたいなものだよ。
ひとりぼっちになれば、それなりに、それなりさ。


みんなが死ぬ気で戦うなら、僕だって肩を、並べたい。
故郷を救うために戦いを挑むって言うなら、一緒に戦いたい。
願うだけで、いつもそれは叶わないけど。
僕を心配ばかりさせてるのは、みんなだけれど。
頼んだら……僕の知らない場所を、案内してくれる？


僕が知っているのは、自分の故郷辺りと今まで巡ってきた都市国家
ランスブルグも、アマツカグラも、ガルシェンも
存在していること以外は、あんまり良くは知らないよ。
ねぇ、ねぇ。こんど、くわしく、教えてよ。


旅の話、僕の知らない皆の話。
じゃあ、僕から僕の話をするから聞いてよ、聞いて？
でもさ
　　これって…


「これは、ただの、ひとりごと」