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それはTWを渡り歩く絵を通した記録…自由を愛するモノの住処なのかもしれない。
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…それから。
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 この作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する
『無限のファンタジア』や『シルバーレイン』
『エンドブレイカー!』の世界観を元に、
株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
 イラストの使用権は作品を発注したじゃっかる(背後)に、
著作権は描いてくださった各絵師様に、
全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。============================================================


「…やっと、大体が終わったか。
あとはエピローグを書き連ねるだけだ。
それにしても…遅刻も遅刻、無計画にも程があるんじゃないか?」

いいじゃない。
「…いいのか」

でも、そのエピローグとやらにも時間を費やすんだろうから、
僕は何ともいえないねぇー?
「…お前は良い役回りをしてるよな、寝てるだけだもんな」

誕生日のほぼ全ての時間を気絶してるような役回りが
果たして、本当に良い役回りなんていえるのかなぁ?
「………(目を逸らし」
それから何があったのか。
…ソウジの口から語るのもあれだ。
……面倒だが、俺が語るとしよう。





逃がされた俺達はすぐに旅団へと辿り着いた。
スティードの早駆けは、必要以上に早く…
周囲を歩く人に目撃されることもなかった。

「・・・それで?これから俺にどうしろというのか」
とりあえず、意識のないソウジを部屋に放置しておけば問題ないだろう。

30分経ち…
…一時間経った。

……あの2人は戻ってこない。


心配になり、表に出ようと歩き始めた時…
戸口辺りからぱたぱたと軽い足音が聞こえてくる。
「やぁやぁ、ゼルガ。ソウジ君はお目覚めかい」
にやにやしている見知らぬ少女と、見覚えのある、紅いカフスをつけた少年とが共に
旅団の方へ足を踏み入れているところだった。
「…俺の名前、あえて聞かないでくれるよねぇ?」
「ボクらが、その後を少し教えるよ…僕らにはもう少し時間があるから」
名前を告げずとも、俺にはなんとなくわかっていた。
狼により近い存在…彰戯と荒哉なのだろうと。


「まずは…うん、彼に誕生日おめでとうって」
彰戯は、楽しそうに話し始める。
見かけによらず、喋るのが好きのようだ。
「それと……君達への贈り物をって」
荒哉は、壁際に佇む…今やグランスティードとなった狼姫と緋翔を手招きし
「この子たちを再び逢う日まで預かっていて欲しいんだってさ」
おもむろに、緋翔の頭を撫でる。
「そんなに心配そうな顔をしないでよー。
もちろん、このままで…のわけはないよ。その為のボクらだからね?」

どうやら、心の中を見透かされたようだ。
たしかに…この大きさを2体は厳しい。
……色々と、経済的な面で。

「この子たちだって、主人の命令くらい護りたいだろうし…
狼姫、緋翔。ボクらの幸運度を使って、最期の命を果たしなよー」

ふと、彰戯のクスクス笑いが部屋に木霊する。
そして、あの消えた存在の声が部屋に木霊した―――…


「…―狼姫も緋翔もナインテイルの姿になって、好きな場所で待機していて欲しいよね。
『蒼紫の描き手』と『蒼穹に真実の矢を放つ獅子』が戻る、その日まで――…」

声が消えると気づいた時には既に狼姫と緋翔はもとのナインテイルの姿に戻っていた。
狼姫と緋翔は表情を何一つ変えることなく、庭の片隅に移動し…
そして、足元から尻尾の先から徐々に石化していく。
「…戻ってくる可能性は、無きに等しい……彼のナインテイルはそれをよく理解しているよ」
荒哉はやや、淋しそうな瞳でその石化していく狐を見守る。
「心の一部を此処に残していこうと彼らがそう、決めたんだもの…
彼らも素直に『似た存在を見守って待つ』と理解したそうよ」
完全に石化した2体のナインテイルがそっと、旅団を見守っている。
「ゼルガ…君は彼らを、忘れないって俺たちと約束してくれるだろう?」
荒哉が澄んだ目で俺を見上げてきたが、俺はその答えを無言で返した。


「さてと……そろそろ良い風が吹いてきてる」
時間帯はすでに、昼から夜へ移っている。
今はすでに…夜の闇が濃い。
話を聞いているうちに、そんなに時間が経っていたのだろうか。
……もしくは、時間と時空なんていう面倒ごとに巻き込まれ過ぎたからだろうか。
「…あぁ、俺たちも居るべき場所に戻らないとね」
彰戯と荒哉が俺を見て、石化したナインテイルを見てにっこりと笑った。

彰戯はしきりに、鏡の前で腕時計を確認している…
「あぁそうだ、ゼルガ。…この子はちゃんと返しておくよ」
荒哉が手渡してきたのは…ソウジの大事なこーや。
…寝息を立てているようなので、どうやら安眠中のご様子。
ほんと、主人に良く似た猫だ。
「…荒哉、もうすぐ2時22分だ。君は狼姿で此処を通ってきてしまったんだから…
狼姿にならないと。同じ姿で時の回廊を走らないと…永遠に迷い込んでしまうよ」
「…それは大変だ!…でも、どうせ奏子は俺のマフラーを引っ張るんでしょ?
…何の問題もない気がするんだけどなぁ」
2人の会話はもとの世界へ戻る為の内容らしい。
鏡の向こう側が何故そんな場所に繋がっているのか、俺はとても気になるのだが。
「…引っ張らないさ。何故ならボクも狼姿で通ってきてしまったから。
このまま時の回廊に飛び込んでみろ、ボクは彼らと同じ場所で彷徨う事になるだろー」
なにやら、重大なことをけらけらと笑いながら話す彰戯。
「…というわけでね、ゼルガ。俺たちもそろそろ行かなきゃ」
「ボクらも忙しい身なのでね、必ずもとの場所に戻らなきゃならないのさ」

「そして…俺は、、、」

2人が人として最後の放ち、俺の視界から消える。
ギリギリ照らしていた月明かりが、丁度雲で隠れて部屋の中が暗闇に閉ざされたのだ。
雲が横切り、再び視界が開けたときには、目の前に銀と蒼の二色の狼が存在した。
蒼い方は…なんだろう、心なしか笑っているようにみえる。
銀の方は…心なしか、帽子の狼にそっくりだ。耳のカフスも。その容姿すらも。

『狼姫。名を荒哉。俺の…過去に失った記憶が疼いてるんだよ。
あの石化した狐も、その腕の中の猫も……きっと一番俺に関係がある。
俺が突然この場所に現れた理由もきっと…彼らの影響さ。
白獅子の意志を、蒼紫狐の意志を色濃く継承してるみたいだよね』

銀狼の遠吠えが言葉の意味を俺の頭の中に刻み付けてくる。

『この場に居た誰にでも似ている。もちろん、ゼルガにも。ソウジにも。
さて、本当の俺は…何なんだろうね…』

なにか憂いを帯びた物言い。
淋しげな遠吠え。

『忘れないで。俺たちは……』



銀狼の遠吠えは途中で俺の耳に届くことがなかった。
突然吹いた風が彼の言葉を打ち消してしまったようだ。
蒼狼が俺に一度威嚇射撃とも思える叫びを残し…
不可思議な現象を引き連れて、銀狼と共に鏡の中に消えて行った


そして、彼らが本当に駆け去ってしまった後に
蒼狼が残した最後の遠吠えが俺の頭に響く。

『ボクらからも、彼に誕生日おめでとうって伝えておいてよ!』



















…そしてこの日を境に
深夜のこの旅団に風が吹き抜けるたびに、

狼に似たの遠吠えが…
狐に似た鳴き声が……

旋律として響くと周囲から囁かれるようになった
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ソウジ・ブレィブス
性別:
男性
職業:
裁縫
趣味:
落書き
自己紹介:
不良のような狐のスケッチブック
風の様に戯れる狼の大学ノート

蒼紫色二又尾の僕の、メモ帳
白い二又尾の黒いメモ帳

騒がしい鶏の学習帳

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ぼくは、『君』
『君』は、ぼく。
妄言・妄想、それも全部
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