―１２月２４日
あの日のアレは…

ひょっとするとにーちゃんに怒られてしまうかも知れないね
面白いくらいのリア充が、溢れてたのは忘れたいけれど
……まぁ、あれくらいなら許して欲しいモンだね？(くすくす

…○月×日

私の似顔絵を一番初めに描いて下さった絵師様が
ひょっこり、帰ってきていたから…
眠たい目を擦りつつ、私のレギオス発動中の風景をお願いしてしまった
即返事でokを下さって、本当に嬉しかった

……今なら多分、半日以上は寝ていられるわ



○月×日


…作業が早くて、眠気が少しとんでしまったの。
私は歌を口ずさみながら、刃を向ける『旋律の駆け手』
歌い、そして、運ぶ。
レギオスの群から掴み取るナイフは、タクトの様に指示を出す物

私と、デモンが奏でる二重奏は…戦場に戦慄を届けるの、よ
ありがとう、絵師様…




…○月×日


弟や私のお友達の誕生日だと聞いたから
…眠気を一生懸命忘れて、配達の仕事に出掛けたの
弟が準備した本は、弟が拙い文字で私に示してきた作文
……だから、あれはどこかで見つけることは出来ない
世界で1つだけのソウジ著、だったりするの

…あれを綺麗な文体で書類に示して
ゼルガを煽って、出版社の協力を得て一冊の本を作成したなんて
……きっと、誰も知らなくても、良い事。

紫煙がどこに居ても、香ってくる
…別に、生まれ育った場所に似た匂いがするから嫌いじゃないけれど
ここまで強い匂いじゃなかったからね
時々寒さも相まって、眠れない日があるんだ

私は昔…確かに別の、もう少し明るい人物だった気がするの
……でも、今では睡眠欲以外に何かを求めているわけではないから

私はね、別に１０歳の私に後悔してるわけじゃないのよ
…ある意味、とても私らしい私が、今、このラッドシティに居るわけだから

―…しと、しと



多分、僕はそんな湿った音を聞くのに

随分と、慣れてしまったんだ

「ありがとう」って
伝えたいけど届かなくても
……良いんだ


だって、僕の自己満足に
誰かを付き合わせる訳には
…いかない、じゃない

その場所は、風の流れだけがやけにリアルで

……何もかもが暗闇の中に解けていた

勢いだけで飛び出して、どこへともなく歩いてた
アクエリオの町並みは、迷子属性がある僕には…巨大な迷路だ

そっと開いた掌には、見えない何かを握り締めていた…
――　…そう、　感じた

―……(もし背中に翼を生やすことが出来たなら

―…(何処までも逃げるように

――…(飛び立ってしまうのだろうか




―…(帰り道を忘れる終焉が見えるようだ

(白い二尾に寄りかかり眠たげにコチラを見ている女が居る)

私？…私は、ジュウラ・ガイロストールっていうの
一応、その辺りで日記を書きまくってる二尾の男の子の姉なの
…似ても似つかない感じ、かも、知れないけれど
見る人によっては、似すぎている姉弟かも知れないわね


別に、それは別にいいの
……私、基本的には寝ているから
本当に気が向いたときしか、此処に何かを書き込む事がないと思うのだけど
…それでも、私を見ているのだったら…
そうね、あなたも変わり者だと、思うわ

……此処まで来たのも、何かの縁
私の昔話のひとつでも、教えてあげましょうか
誰かの昔話と、ちょっと、対になっている…そんな話、なのだけど


これを、嘘か真か…信じるのは、あなた次第、だけれどね

昼、日が高いであろう時間
クッションを日干ししようと持ち上げた瞬間
見覚えのある黒い首輪をした猫、朔と遭遇した

…あれ、また朔が僕の部屋に侵入してる
こちらを見上げて何か言いたげな目を向けながら
僕の膝辺りをぐいぐいと引っ張ろうとする

「……あ゛」

思い出した
朔はこの用事を早く思い出せと、最近ずっと入り浸ってたんだ

「…ちょっと出掛けてくる！相棒、ちょっとこーやと朔を頼むよ！」
目的のモノを探し出し、一目散に部屋を飛び出す
そして僕は後に後悔する
…何故、手に持って直接渡しに行かなかったんだ、と

アクエリオへ拠点を移して、早くも違和感の無い感じになってきた
Night of silverFoxの縁側で見た

……なんて、言ったっけ…
相棒が昔説明してくれたし、あの２人にもちゃーんと教えてもらったハズ…！


春の風物詩……んー
…あ！…そ、そうだ、桜って、いったっけ！
あの桜は綺麗で、その役割を果たし


でも、『旋律の翼』の傍に咲く桜は…

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